はじめての方へ 初めてのFX・CFDガイド

Plus500証券の「初心者向け!はじめてのFX/CFD」では、初めてお取引する方が知っておくべきFX・CFDの基礎知識をわかりやすく解説します。興味のあるトピックをクリックして、FX・CFDに関する知識を深めていきましょう。

レバレッジって何?図や計算式を使って詳しく解説!

FXとCFD取引において、自己資金以上に大きな金額を取引できる仕組みのレバレッジ取引。FXの最大のメリットと言えますが、リスクもあり活用する際には正しい知識が必要です。本記事では、FXとCFD取引におけるレバレッジの仕組みやリスク、計算方法について初心者向けに解説します。

レバレッジを説明するイラスト

レバレッジって何?

レバレッジとは、「てこの原理」という意味を持つ言葉で、FXやCFD取引においては預け入れた証拠金に対して実際に行える取引金額の規模が大きくなることを指します。

通常、レバレッジは「レバレッジ10倍の取引」というように倍率で表現されます。この場合に「レバレッジ10倍の取引」とは、例えば、米ドル/円の取引をしようと50万円を取引業者に預け入れることで、最大、その10倍の500万円分の米ドル/円の取引を行うことができることを意味します。

レバレッジをかけることで、少ない資金で大きな規模の取引を行うことができるようになるため、資金効率が高まる半面、損失のリスクも大きくなることになります。

レバレッジの計算方法

レバレッジの計算式は、以下のとおりとなります。

レバレッジ倍率を求める計算式

例えば、ドル/円(1ドル=150円)を資金20万円で10,000通貨取引すると、実効レバレッジは7.5倍となります【(150円×10,000通貨)÷200,0000円】。また、同条件で20,000通貨の取引を行うと実効レバレッジは15倍となります【(150円×20,000通貨)÷200,0000円)】。

よくある間違いとして、レバレッジは設定できるものだということが挙げられます。レバレッジは直接設定するのではなく、取引数量やポジション数、証拠金額で調整できるものです。

以下の図は、入金額(証拠金)・取引レート・取引数量のそれぞれの項目が変化した場合に、レバレッジ倍率がどのように変化するかを説明しています。

ケース1 : 取引数量によるレバレッジの変化
取引レートと入金額が同じとき、取引数量が小さい方がレバレッジは低くなり、取引数量が大きい方がレバレッジは高くなります。

ケース2 : 預入れ証拠金量によるレバレッジの変化
取引レートと取引数量が同じとき、少ない入金額で取引するとレバレッジは高くなり、大きい証拠金で取引するとレバレッジは低くなります。

ケース3 : 取引レートによるレバレッジの変化
取引数量と入金額が同じとき、価格が低い取引レートで取引するとレバレッジは低くなり、価格が高い為替レートで取引するとレバレッジは高くなります。

レバレッジの倍率が変化するイラストやグラフ
レバレッジの倍率が変化するイラストやグラフ

このように、実効レバレッジは、入金額(証拠金)・取引レート・取引数量にて調整することが可能です。

FX・CFD取引でレバレッジを効かせるメリット

レバレッジをかけてFX、CFD取引を行う場合、「少額の資金で取引できる」点と「資金効率を高められる」点の2つのメリットがあります。一方でこの2つにはリスクを伴います。メリットとデメリットの両方を詳しく見てみましょう。

少額の資金で取引できる

例えば、FX取引で最大レバレッジの25倍で取引する場合、取引額の「4%(25分の1)」の資金(証拠金)が必要となります。例えば、100万円分の取引をするためには、最低限25分の1の4万円が必要です。1回の取引で最低限必要となる資金を「必要証拠金」と呼びます。レバレッジ25倍時に、取引額毎の必要証拠金を一覧にすると以下の通りです。

取引額 レバレッジ25倍時の必要証拠金
100万円分 40,000円
50万円分 20,000円
10万円分 4,000円


Plus500証券では、有効証拠金が維持証拠金以下になると強制決済(ロスカット)となります。
※FX取引およびCFD取引において、弊社では必要証拠金額は維持証拠金額と同額です。

そのため、安全にFX/CFD取引を行うためには、余裕を持った証拠金を預け入れる必要があります。

資金効率を高められる

レバレッジを使った取引の最大のメリットは、少ない証拠金で大きな取引が可能になり、資金効率を高めることができる点です。たとえば、以下では、証拠金がどちらも10万円で1ドル150円のときに買い、151円のときに売ったときのレバレッジとその利益の差を表しています。

証拠金 取引数量 レバレッジ倍率 1ドル150円で買うときの取引額 1ドル151円で売るときの取引額 利益
100,000円 2,000通貨 3倍 300,000円 302,000円 2,000円
100,000円 10,000通貨 15倍 1,500,000円 1,510,000円 10,000円


具体的には、レバレッジ3倍の場合の利益に対して、レバレッジ15倍を使用した場合は利益が5倍になるため、レバレッジ15倍の方がより多くの利益を得られることになります。このように、レバレッジを適切に活用することで、資金効率を大幅に向上させることが可能です。

ただし、思惑に反した値動きとなった際には、レバレッジがかかった分だけ損失の拡大も大きくなるため、注意が必要です。

上記の例の通り、証拠金10万円で15倍のレバレッジ(10,000通貨取引)で取引する場合、為替レートが1円不利な方向へ動いた場合は、1万円の損失となります。レバレッジを3倍(2,000通貨取引)に抑えていれば、損失は2千円で済みます。

このように高いレバレッジで取引を行うことで、より大きな利益を得るチャンスが広がる一方で、損失が拡大するリスクも伴います。リスク管理をしっかりと行い、慎重に取引を行うことが重要です。

レバレッジをかけた取引のポイント

レバレッジを活用すると大きな利益を狙える反面、大きな損失を出す可能性もあるため、適切なリスク管理を行うことが大切です。ここでは、レバレッジをかけた取引のポイントについて紹介します。

証拠金に余裕を持つ

有効証拠金が維持証拠金を下回ると、ロスカット(強制決済)が執行されます。
※ロスカットとは、ポジションを保有している銘柄の価格が思惑と反対に動き、有効証拠金が維持証拠金を下回って有効証拠金がポジションの維持に必要な額以下となった際に、保有しているポジションが自動的に決済される取引のことです。

ロスカットを避けるためには、証拠金に余裕を持つことが重要です。レバレッジをかけることで、少ない証拠金で大きな取引が可能になりますが、市場の変動により損失が急激に膨らむリスクもあります。ロスカットが発生するのは、有効証拠金が維持証拠金を下回った場合ですので、予測以上の変動に備えて、予め余裕を持った証拠金を預け入れることが安全な取引につながります。

適切なレバレッジで取引する

高いレバレッジで取引すると、少しの価格変動で大きな利益を得られる反面、損失も同様に大きくなり、ロスカットが発生する可能性も高くなります。

リスクを抑えるためには、適切なレバレッジ倍率を選ぶことが大切です。

しかしながら、初心者の方の場合、「どれくらいのレバレッジが適切なのか?」「余裕のある資金とはいくらなのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。それらは各トレーダーの取引スキルや資金状況などによって異なります。ここでは複数のレバレッジによるロスカットまでのシミュレーションをご紹介しますので、こちらを参考にご自身に適切なレバレッジや証拠金を検討してみてください。

条件:FX取引(最大レバレッジ25倍)、1万通貨、1ドル=100円、USD/JPYの買い取引をする場合

レバレッジ 入金金額 余剰資金 ロスカット発動レート
20倍 5万円 1万円 99円
10倍 10万円 6万円 94円
5倍 20万円 16万円 84円


Plus500証券の場合、FX取引において、1万通貨の取引では、必要証拠金は1万通貨 X 100円 X 4%=4万円となります。Plus500証券では維持証拠金率(有効証拠金/維持証拠金X100)が100%を以下になるとロスカットになります。

入金金額が5万円のとき、余剰証拠金は1万円となり(入金金額5万円ー必要証拠金4万円=1万円)、有効証拠金が1万円以下となった場合にロスカットが発動しますので、1万円分の損失まではロスカットに耐えることが可能です。

余剰証拠金1万円/取引数量1万=1円の計算にて、1円動くと1万円の損益幅になるということがわかるので、現在の1ドル=100円から1円下がった99円になるとロスカットが発動するということになります。この取引の実効レバレッジは20倍です。

同様の条件で入金金額が10万円の場合は、レバレッジは10倍となり6万円の損失までロスカットに耐えることができ、5万円のときより5円低い1ドル=94円でロスカットとなります。また、入金金額が20万円の時は、16万円の損失までロスカットに耐えることができ、耐えられる値下がり幅は16円で84円がロスカット発動レートになります。

高いレバレッジで取引を行うと、自己資金に対して大きな利益が期待できる一方で、損失を被るリスクも大きくなります。